朝から雨。やや小ぶりなのを幸いとして、まずホテルすぐ近くの毛越寺(拝観料500円)を訪れ、その後、平泉駅へ寄り、傘を買い、荷物もコインロッカーへ。それから国道沿いに北上し、徒歩で焼く15分の中尊寺参道入り口へ。雨ということもあるのだろうが、5月にしては寒い。金色堂へは、ここからさらに10分ほど坂道を登る。拝観料800円。帰り道、坂から望む北上流域の景色に、そういえば21年前もこの坂でしんどい思いをしたという記憶がにわかによみがえってきた。今度は国道の東側を駅方面に戻り、義経最期の地高館。丘の上に小さな祠しか建っていないということは、前に来たときに知ってはいたが、それでも寄っていこう。拝観料200円。義経当時とは多少は変わってはいるだろうが、それでも蛇行する北上川のこの景色を眺めただろうか、と追体験。次は奥州藤原氏が宇治平等院を模して建てたという無量光院跡。前回は冬だったため夕方暗く、線路沿いを駆け足で巡って、ともかく田んぼの中に看板が立っているだけという記憶しかなかったが、今回それが変わっているはずもなく。さらに駅に向かい、途中、清衡が政庁を置いた柳の御所跡。ここは最近になって国道バイパス建設のための調査で明らかになってきた遺跡らしい。

15時過ぎの列車に乗ることになり、いったん一関で下車。夜の仙台発のバスには時間があるため、この街をぶらついてみるか、新幹線に乗り換えて仙台でゆっくりするか。駅前で見る限り、一関に名所は余りあるようではない。仙台も、観光するところはほとんどない。ならばちょうど列車があるのを幸い、ここも行ったことはあるのだが松島に行くことにした。東北線松島駅で下り(ご参考までに観光地松島に行くには仙石線松島海岸駅の方が近い)、海岸まで徒歩15分。瑞巌寺を見るより、ご飯食べたいなあと思っていたのだが、16時をまわったころでは食堂もほとんどが営業終了。一軒だけ座敷の店があったのだが、雨が靴に沁みていて脱ぐにはちょっとはばかられる状態だったので断念。結局、五大堂周辺まで行って帰ってきただけの散歩に終わった。

仙台でゆっくり名物の牛タンを夕食にいただいて19時30分発の高速バス。宮城交通の車両で、申し訳ないが、設備、広さとも近鉄の車両に比べると今ひとつ。翌日以降に備えて眠り倒すつもりだったがあまリ深い眠りは取れなかった。